2019年度センター試験数学ⅡB第2問の解説

こんにちは。武田塾茂原校です。
前回に引き続き、センター試験数学2B第2問の解説をしていきます。


(1)のポイント
・極値をとる時は微分したものが0になることをしっかりおさえている。
・三次関数の増減表、極大値、極小値を扱える。
(1)は微分の基本的な知識、増減表を書いて極小値を求めさせるといった基本問題。難しいことは何もないので計算ミスをせずにしっかり全部答えてほしい問題。
・・・増減表を書いて極小値を求めると言ったが、今回は増減表を書かずとも極小値は求められた。気がつけばわずかながら時間の短縮になった。
時間短縮のテクニック
極小値を求めるときに、f'(x)=3(x+1)(x-1)とした後に増減表を書いて極小値を求めているが、問題を見てみると、「x=(オ)で極小値(カキ)をとる」となっている。
f'(x)=3(x+1)(x-1)=0のときx=-1,1がでてくることは瞬時にわかるが、極小値のときの「x」 が「オ」のみなので(オ)には1が入ることがわかる。(-1のときはx=(オカ)となるはず)
よって増減表を書かずに極小値とそのときのxの値を求めることができる。


(2)のポイント
・接線の方程式の求め方
・「x軸との交点」=「y=0」
・関数における図形の知識の活用。
(2)は微分によって接線の傾きが求められること、基本的な積分計算が求められる問題だった。
直角三角形の面接を求めて引けば良いことにも気づくことはそう難しくない。ここまではしっかりと答えられてほしい問題になっていた。



<補足>
f(x)-g(x)の三次式を因数分解するところで、「f(x)-g(x)はx-bを因数にもつから」というところについて生徒からなぜですか?という質問があったためここでも解説しておきます。
f(x)とその接線g(x)との話をしているため、接点のx=bで重解をもつため x-b を因数にもつといえます。そうすると(ヌ)に b が当てはまることがわかるので、あとは一般項などのつじつま合わせをして因数分解すれば答えが出ます。
もちろん組立除法でやることも可能です。しかし、このことに気づいた方が早く解くことができたでしょう。
ちょっとしたテクニック
三次式の因数分解ですが、別の視点でも早く解くことが可能になっています。


上の状態から、下の問題用紙の形に因数分解するわけですが、一般項に注目して見ましょう。
上では一般項は2b^2です。下では(ヌ)を2乗したものと(ネ)bを掛けたものが一般項として出て来るはずです。そうすると、(ヌ)^2にはb^2が含まれていなくてはならず、すなわち(ヌ)はbの定数倍であることが明らかです。また、センター試験では2bや5bといった場合は問題用紙にカタカナが2文字割り当てられていなくてはなりません。ですが、今回は(ヌ)の1文字だけです。よって、(ヌ)にはbが入ることが確定します。
(3)のポイント
・接線の方程式の求め方
・三次式の因数分解
(3)は計算が少し複雑になって難しく感じた人もいるかもしれませんが、やっていること自体は実に簡単なことしかしていません。チ,ツ,テは座標を代入して計算しただけですし、ト,ナ,ニは(2)でやったのと同じように微分して座標の値を代入しているだけ。
難しいとすればそのあとのf(x)-g(x)の三次式を因数分解するところでしょう。慣れていない人には難しかったと思います。そこさえ出来てしまえばあとは落ち着いて計算するだけで最後まで答えられたことと思います。
第2問は微分積分の問題で計算が複雑になってきて難しく感じる人も多い大問です。また、時間もかかってしまいやすいところでもあります。
ですが、実際に問われていることは基本的な内容で難しい問題ではありませんでした。基礎に穴があったり、公式を扱い慣れていなかったりすると数学は難しく見えてしまうものです。基礎をしっかりと固めてそれぞれの問題で何が問われていて、何をすればいいのかを判断できるような力が鍵となります。

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